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京都のからくりスポット二條陣屋に潜入

京都・二条城のそばにある「二條陣屋」は江戸時代後期に建てられた屋敷で
重要文化財として指定されている貴重な民家です。
しかしただの民家ではありません。
中は驚きに満ちた仕掛けと細工が施されています。

この「二條陣屋」、個人所有の民家でありながら、一般公開されています。
ただし屋敷内を勝手に見て回ることはできません。
高校生以上のみ見学可の上、完全予約制。ガイドが先導して案内してくれます。


二條陣屋とは?

二條陣屋門

豪商・小川家

  • 二條陣屋は小川家の邸宅。元来大和国(奈良県)吉野出身で春日大社の神官を務めていた小川家は、戦国時代には武勲を上げて秀吉に取り立てられ伊予国(愛媛県)今治に城を構えますが、徳川政権になると没収されてしまいます。
    やむなく京で米・両替商として再出発し、二条城のそばという場所柄、宿としての需要が高まったため邸内に客を泊めるようになりました。
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  • 当時、京には大名の宿泊所である本陣を造ることは禁じられていましたので、小川家邸宅が本陣代わりとなったわけです。
    大名が宿泊するわけですから、普通の民家のまま、というわけにはいきません。
    邸内は大名の身の安全を確保するため、防火のためにさまざまな工夫が施されています。その工夫はもはや工夫の域を越え、からくり屋敷となっているのです。


二條陣屋の邸内

※二條陣屋邸内は撮影禁止のため、以下の写真は二條陣屋パンフレットのものを転載しています

大広間

受付を終えて大広間へ

  • 門をくぐって右手の引き戸を開けると玄関と受付があります。予約時間前に到着し、受付で見学料を払ったらロッカーに手荷物を預け、時間まで待機。
    見学は1日4回あり、1回10人程度まで。館内に冷暖房はなく、冬場は床が冷たいため毛糸の靴下を貸してくれます。
    ガイドの先導でまずは最奥の大広間へ向かいましょう。
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  • 大広間は大名などの主賓向け客室で、書院造。カエデの木の一枚板を用いた床の間に、戸袋には狩野派の墨絵、九谷焼の釘隠しなど贅を尽くした豪趣な意匠になっています。
    特筆すべきは、格子状の天井。格子の1か所だけが天窓になっていて採光できるようになっていますが(写真天井照明の左隣)、死角の天井裏には隠し部屋「武者溜り」があり、異常時には待機していた武士がそこから下りて来られるようになっているのです。


お能の間

お能の間

  • 大広間のすぐ隣の部屋で、畳を上げると檜張りの能舞台に変身します。
    床下は深く掘り下げられており大きな甕を4つ設置していて、音響効果を狙った工夫がされているほか、障子戸は障子と板戸の段襖。板戸を落とせば障子が塞がれて鏡板に変わります。
    このお能の間に続く廊下は平行に2本あり、主賓は内側の廊下を、家人は外側の廊下を通行する二重廊下になっています。


春日の間

春日の間

  • 小川家は奈良・春日大社の神官だったことから、奈良を偲ぶ部屋があります。
    床張りには雲中に浮かぶ三笠山が、天袋には東大寺、春日大社などが描かれています。また部屋に面した庭には春日灯籠と、お社を置き、春日社を祀っています。
    庭には大きな井戸があり、火災の時には財産を入れた唐櫃を井戸に放り込んで焼失を逃れることができました。


皆如庵

皆如庵から湯殿へ

  • 邸内に複数ある茶室のうちのひとつが皆如庵(かいにょあん)。春日の間の隣にあります。茶室の隅の水屋は廊下に抜けられるように設計されていて、いざというときはそこから逃げます。
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  • 湯殿は南蛮風の意匠がお洒落な海鼠壁の油ごねの壁。水をはじくようになっています。浴槽は白タイル張りで、壁に開けられた穴を通して湯が注がれます。浴槽の隣にも井戸があり、熱いときは水を入れて湯温調整できる上、炭火で加温もできる至れり尽くせりの仕様になっているのです。


釣り階段 釣り階段図解

釣り階段

  • 湯殿の入口近くにある階段は普段は柱の金具に端を引っ掛けて吊るして隠してあります。一見ただの棚にしか見えませんが、いざという時には階段を下ろして2階へ逃げることができます。
    このほかにも別の場所には落し階段もあり、階段の一番上の段は引き戸が付いていて階段の存在を隠せるようになっています。
    引き戸をわずかに引いておけば階段自体は見えますが、一段目との段差が大きくなります。何も知らずに階段を降りようとした敵は足を踏み外して転落する仕掛けです。
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  • (※イラストは二條陣屋パンフレットよりトレース着色したものです)



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